オーストラリアのティウィ諸島、バングラデシュ、日本、そしてアメリカの地域コミュニティや市民団体が、火力発電事業者のJERAとの接触をこれまで試みてきました。彼らはJERAに対し、同社の化石燃料プロジェクトが地域社会に与える破壊的な影響についての懸念に耳を傾け、対応するよう求めてきました。
しかし、その度に、彼らは意見を述べることを許されませんでした。この1年間にわたり、少なくとも10の市民社会組織や地域社会のステークホルダーが意見交換の要請を拒否されています。JERAは、地域社会のステークホルダーと関わることを公言しているにもかかわらず、そのプロジェクトによって最も影響を受ける、あるいは受けるであろう人々の声に、聞く耳を持とうとすらしないのです。
これらのステークホルダーからJERAと日本取引所グループ(JPX)に宛てた公開書簡は、地域社会との関わりの欠如から生じるガバナンスの問題を浮き彫りにしており、JERAの新規株式公開(IPO)の可能性を前に、投資家がデューデリジェンスを実施する必要性を緊急に訴えています。
日本取引所グループ(JPX)と投資家宛の公開書簡PDFはこちら
「私たちは、武豊火力発電所の爆発事故以来、日々不安な日々を過ごしています。運営会社であるJERAは、爆発の原因を明確に説明しないまま『今後、事故が起きないようあらゆる角度から再発防止策を検討いたします』との抽象的な対応で再稼働に向けて押し進めようとしていますが、住民は納得していません。JERAは、安全性に対する私たちの懸念や再稼働に反対する声に耳を傾けていません。」
武豊町の環境問題を考える会 事務局長大久保崇
武豊火力発電所の爆発事故、住民説明会に関するニュースはこちら
「私たちはJERAに会うために日本へ行き、そして無視されました。私たちは凍えるような寒さの中、JERAのオフィスの前で彼らが私たちに会うのを待っていました。もし彼らが私たちの家を壊せば、私たちは生きていかれません。なぜなら、私たち自身が、土地や環境と深く関わっているからです。
現地で生活しているにもかかわらず、私の存在は無視されていると感じています。JERAは、人権に関係することにはまったく関心がないようです。政策や行動規範、ガバナンスの原則は、企業が自分たちに利するためだけに存在しているようです。それは私たち、直接影響を受ける人々のためにあるわけではないのです。こうした事実は私たちに苦しみを与え、企業が先住民族の生活や家族を気にかけていないことを示しています。」
ティウィ諸島の伝統的所有者、長老、指導者 テレーズ・ウォカイ・バーク氏
「まず最初に言いたいのは、私は気分を害している訳ではない、ということです。JERAや日本取引所グループ(JPX)、投資家の人たちが良心を持っていることは知っているので、何かが彼らの考えを変えるきっかけになることを祈っています。良心の呵責は誰にでもあるのですから。
JERA、日本取引所グループ(JPX)、投資家に質問させてください。将来の日本の子供たちに、あなたたちのことをどのように覚えていてほしいですか?日本国民にあなた方のことをどう記憶しておいてもらいたいですか?良い決断だったと記憶されるか、あるいは人道的に誤った判断を下したと記憶されるかは、あなた方次第です。」
ティウィ諸島の伝統的所有者、長老、指導者 ピラワインギ氏
「JERAがフリーポートLNGに資金を提供し続けながら、この危険なメタンガスプラントの影響を直接受けている人々との面会を拒否しているのは、まったく道徳に反することです。私のコミュニティは、彼らの投資によるあらゆるリスクに直面しています。私たちは化学物質を吸い、爆発事故を経験しているのに、彼らは私たちの言い分を聞く良識すら持ち合わせていないのです。とても悲しいことです。」
フリーポート・ヘブン・プロジェクト マニング・ローラーソン氏
「JERAが有害なLNGや化石燃料プロジェクトに資金を提供し続け、地域社会への多大な影響を無視していることに、憤りを感じています。私たちが公害や安全上の危険に苦しんでいる間、JERAは黙って利益を得ており、彼らが将来に残す被害への責任から逃れているのです」
沿岸生計・環境行動ネットワーク(CLEAN) ハサン・メヘディ氏
「JERAが事業を展開する地域社会のステークホルダーとの関与を拒否したことは、同社がステークホルダーとの対話や説明責任を軽視する傾向があることを示し、投資家にとっても重要な懸念事項となる可能性があります。 投資家が期待するコーポレート・ガバナンスの原則に則らないことは同社に風評リスクが生じる可能性も示しています」
マーケット・フォース アジア・エネルギーファイナンスキャンペーナー 福澤恵氏
JERAは、気候危機の最前線にいる人々の声に、耳を傾ける時なのではないでしょうか。
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