脱炭素と気候危機対策が喫緊の課題であるにも関わらず、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)はパリ協定以後、化石燃料産業に3,077億ドル以上を投じ、世界で4番目に大きな化石燃料支援銀行です。
MUFGを含む日本の銀行は、「公正かつ秩序ある移行」を支援すると表明しています。しかし、彼らは化石燃料プロジェクトや気候危機によって最も影響を受ける地域社会や住民よりも高排出企業を優先し現状維持することで、私たちの安全な気候や地域社会を裏切っています。
MUFGなど日本の銀行は、世界中で人権侵害や環境破壊を引き起こすプロジェクトや企業を支援しています。
しかし、地域社会や市民団体はこの裏切りに耐えかね、世界中でMUFGに抗議しています。
国内外のNGOや市民団体、フィリピンの漁師がMUFGに対して、新規の化石燃料プロジェクトや化石燃料拡大を計画する企業への支援停止を要求しました。また、彼らはMUFGが融資した化石燃料ガスプロジェクトの影響を受けているコミュニティの声に耳を傾けることを求めました。
MUFGは今回、この漁師との話し合いの要求さえ無視しました。一方SMBCとみずほは話し合いに応じました。
オーストラリア・メルボルンでは、市民がMUFGに対し、オーストラリア先住民族の声に耳を傾けることや、サントス社やパプアLNG事業に融資を行わないことを求めました。
マーケット・フォース、ガスキャンペーナーのレイチェル・ディーンは以下のように、話しました。
「MUFGはオーストラリア北部にて、バロッサガス田事業を行うサントス社に対して融資しています。この事業が完成すれば年間1560万トンもの二酸化炭素を排出し、ティウィ諸島の手つかずの自然や海洋生物、伝統行事や風習を脅かす恐れがあります。」
「同事業は2004年から計画されていたにも関わらず、ティウィ諸島の先住民族がこの開発について協議を受けたのは、2022年に彼らがこの問題について連邦裁判所で勝訴した後のことです。新たな排出規制により、同事業のコストとリスクが増大しています。」
MUFGは、脱炭素効果が実証されていない移行技術と、輸入化石燃料への依存を深めることに繋がる、高価な「次世代」燃料を「移行戦略」とラベルを張り替えて売り込もうとしています。
Don’t Gas Indonesiaのキャンペーナー、シギット・ブディオノは次のように懸念を述べました。
「MUFGの『移行戦略』は、銀行とその化石燃料顧客にのみ利益をもたらす一方で、これらの技術や燃料を採用する国々に耐え難い大きな負担を強いるものです。」
「MUFGはコストが高く、脱炭素効果が実証されていない技術
に投資をすることで、私の国(インドネシア)や他のアジアの国々において、安全な気候やクリーンエネルギーへの移行を阻害しています。」
「MUFGは、世界中で人権侵害を引き起こすプロジェクトや企業に資金を提供しています。同行は“エンゲージメント(対話)”を通じて人権問題に対処すると主張していますが、その努力はほとんど表面的であり、現場での人権侵害は放置されています。人権を尊重するという宣言にもかかわらず、現実は真の変革への実行力のある取り組みがほとんど見られません。」
また、Waterkeepers Bangladeshのコーディネーター、シャリフ・ジャミルさんは、以下のように述べました。
「4月、バングラデシュでは気温が43度に達するなど、深刻な熱波に見舞われ学校は休校を余儀なくされるなど、気候危機の影響は一層深刻になっています。バングラデシュの国民が十分な電力がなく苦しんでいる一方、バングラデシュ経済は高額な化石燃料の輸入費用や電力セクターの過剰容量への対応という大きな負担を強いられています。」
「それにもかかわらず、MUFGのような日本のメガバンクは依然として、化石燃料の輸入を拡大する企業に資金を提供し、私たちの財政的、そして環境的危機を深めています。このような裏切りは、世界の気候危機対策の取り組みを台無しにするものです。MUFGはこれらの有害なプロジェクトへの支援を止め、再生可能エネルギーに投資するべきです。」
ヨーロッパのNGOグループはMUFGに対して、トタルエナジーズとパプアLNGプロジェクトに融資を行わないことを求めました。BNPパリバ、クレディ・アグリコルやANZなど、9行がすでに同プロジェクトへの融資を拒否しているのと対照的に、MUFGや日本のメガバンクは同プロジェクトへの態度を明らかにしていません。MUFGは、新規のLNGプロジェクトやそれらを推進する企業への融資を除外する方針を持っていません。MUFGは化石燃料プロジェクトへの新規融資を除外する方針を確立し、自らのネット・ゼロ・コミットメントを果たすべきです。
MUFGは、米国メキシコ湾岸におけるLNG拡大への最大の資金提供者であり、JERAや三菱商事のような日本企業の同地域でのLNG事業拡大も支援しています。石油化学産業によるメキシコ湾岸の汚染はよく知られていますが、MUFGが資金提供した5つのLNGターミナルのうちすでに4つがこの地域で操業しており、これらの地域における健康被害をさらに悪化させています。 MUFGは、メキシコ湾岸における気候破壊に資金をこれ以上提供しないことを約束するべきです。
フリーポートの市民、マニング・ネルソン・ロラーソンは、以下のように話しました。
「金融機関として、MUFGは私たちのコミュニティ、環境、そして気候の破壊を助長する主要な役割を果たしています。MUFGやその顧客である化石燃料企業が利益を上げる一方で、世界中のコミュニティ、特に米国メキシコ湾岸地域の人々が健康と環境の代償を支払っています。」
「MUFGは人権を尊重することを宣言していますが、その行動や無作為は異なる現実を示しています。彼らは利益を優先し、コミュニティの生活や福祉を無視しています。」
「私たちの地域は、厳しいハリケーンの影響や漁業の衰退に至るまで、気候危機と化石燃料産業がもたらす直接的かつ目に見える影響に直面しています。私たちには気候危機をさらに悪化させる化石燃料プロジェクトは必要ありません。MUFGは私たちの声に耳を傾けるべきです!」
MUFGは、東南アジア、オーストラリア、米国、そしてそれ以外の国でも、化石燃料ガスの拡張における主要な資金提供者であり、化石燃料事業の上流から下流まで関与しています。
このグローバルアクションは、MUFGの気候危機に関する約束への裏切りと、環境破壊や人権侵害を助長してきたMUFGの責任を問うものです。
世界中の環境団体と市民は、MUFGに対し、新しい化石燃料への資金提供を除外し、公正で公平な未来のために持続可能な解決策に投資することで、私たちの信頼を取り戻すことを強く求めています。
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